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負け犬の遠吠え (講談社文庫)

負け犬の遠吠え (講談社文庫)

酒井 順子

負け犬の遠吠え (講談社文庫)

定価: ¥ 600

販売価格: ¥ 600

人気ランキング: 13867位

おすすめ度:

発売日: 2006-10-14

発売元: 講談社

発送可能時期: 通常24時間以内に発送



不倫をすると負け犬になるよ
著者によると「負け犬」とは「未婚、子なし、三十代以上の女性」のことを示す。そして「勝ち犬」とは「普通に結婚して子供を産んでいる人たち」。また「未婚で子なしで三十代以上の男性」はオスの負け犬と呼ばれる。



著者は負け犬に属している。そして、負け犬とは何か、人はどうして負け犬になるのか、負け犬の特徴、負け犬の処世術、負け犬と敗北などをユーモアあふれる筆致で分析し解説してくれる。



一口でそしてカタく言えば、本書はなぜ三十過ぎても未婚、子なしが最近目に見えて増加するようになったかについての心理学的・社会学的考察だ。



本書を読むまでは私はこの晩婚化・未婚化現象は主に経済的理由によるものと考えてた。経済格差により低所得者層の男性は結婚して家庭を営んでいくのに十分な収入が得られないので結婚の可能性が低下する。



しかし、『負け犬の遠吠え』によると、女性自身の性格にも原因があるという。負け犬になる女性は「人生の根本の部分において享楽的にすぎる」からだそうだ。 



男を選ぶ場合も就職先を選ぶ場合も旅行の目的地を選ぶ場合も、負け犬達はまっとうで安全だがあまり面白みのないほうよりも、あぶなっかしいがスリリングでアメイジングなほうを選んでしまう。



勝ち犬だって面白いことは好きだが、いざ二者択一となると、それこそ犬のような嗅覚をはたらかせて面白そうなことが放つ危険な匂いをかぎ分けて、そういう場所には近づかない。



さらにオスの負け犬の増加がメスの負け犬を増やしているという。



これでは日本の少子高齢化は深刻になるばかりだ。この問題を解決するには行政の介入・支援が必要であろうと著者は言う。



また負け犬にならないように自分でできることを十箇条、負け犬になってしまってからの注意事項を十箇条あげている。



負け犬にならないための十箇条:

1 不倫をしない

2 「.....っすよ」と言わない

3 腕を組まない 

以下略



本書は負け犬、勝ち犬、それぞれの予備軍、そしてそれぞれの親たちに一読を強く薦めます。

楽しき負け犬
「負け犬」(30歳以上の独身女性)に自分も分類されることは知っていたものの,

他人の遠吠えには別に興味がなかったので,読んでいなかった。

が,「女子と鉄道」が雑談的で面白かったので,勢いでいまさら読んだ。

感想は,・・・思ったとおり何の役にも立たないが,

「女子と鉄道」同様,雑談的でそれなりに面白かった。

「負け犬」だの「不幸な感じ」だの「イヤ汁」だの「ああはなりたくない」

だの,書きたい放題であるが,

「負け犬」に分類される私が別に頭にこないのは,

そう言ってる酒井順子本人も「負け犬」だからである。

しかも,負けた負けたと言いながら,

実は,酒井は,自分が負けているとは全く思っておらず,

現状打破を図る気配もない。

酒井の「負け犬」の心理分析は,

単に思いついたことをずんずん書いているだけのようにも見えるが

その実,かなり鋭い。

全面的に賛成というわけでもないが,「勝ち犬」との会話に感じる違和感は,

そのとおり,というところも多く,

まるで「あなたの深層心理」みたいな占いコーナーを読んでいる気分にもなる。

また,発想が面白く,

子供がほしいという気持ちが欠如している人に,

「子供っていいわよー」と確信をもって薦めるのは,

ツルッパゲの人に「どうして茶髪にしないの。顔が明るく見えていいわよ」と

薦めるようなものだ,というくだりには笑ってしまった。

ということで,娯楽ものとして4つ★。



エンターテイメントとして面白い
ベストセラーを今更読んだ。

率直に言って面白い。辛辣なことを言っているのだけども、筆者独特

の文体がそれをユーモアに還元している。

それにしても驚いたのは、レビューの多さ(私の前の時点で432件!)。

たいていレビューが多い本は、全体的に支持されているというよりは、

賛否両論なことが多く、この本も売れた割にそれほど☆の評価は高くない。

批判的レビューを読みとおすと3つのパターンの批判があることに気付く。

A:内容がつまらない、くだらない。

B:勝ち犬/負け犬の二元論では語れない。

C:負け犬は負け犬で幸せなんだからそれでいいじゃないの!

Aは批評ではなく感想だ。ただそれが悪いわけではなくカスタマーレビュー

なのだからそれはそれで正しい。面白い/つまらないは主観の問題で、他の

人間がどう言おうと本人が面白くないと思うならば仕方ない。不快という表

現を使う人が多いが快/不快も主観の問題。仕方のないことだ。

次にBのタイプの批判だが、酒井は勝ち犬/負け犬という差異の内部でもさ

らに差異化していると私は思うのだがそれは違うのだろうか。

またCのような生き方の多様性を阻害しているという意見も目立つが、彼女自

身のスタンスは「(私も含め)負け犬であることを認めましょうよ」という

提案者だ。

しかし、BやCに対するもっとも重要な返答は酒井がエッセイストであり、

この本が新書の棚ではなく、講談社文庫の棚にある本であるということだ。

そして学知を世間一般に広く広めたいという動機で書き上げられた本ではな

い。この本が社会現象にまでなったことは彼女にとって埒外。エッセイスト

とは自分の思っていることを面白おかしく書き、それで読んだ人を楽しませ

る職業だ。だからエッセイスト酒井順子に対して正当な批判は、Aだけだと思

う。

そして私は冒頭にも書いたが面白いと思ったので4つ☆。多少、最後のほうま

でテンションが維持できていないような気がしてマイナス1。


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